インターン事例

事業を支える軸に触れた時間

山梨学院大学
塚田 仁唯菜
岩渕薬品株式会社 代表取締役社長
岩渕 琢磨

岩渕薬品株式会社

岩渕薬品株式会社は、1914年創業、千葉県に本社を置く医薬品卸売企業である。医療用医薬品や医療機器を中心に地域の医療を支え、「社会人養成所」を掲げて若者の成長も後押ししている。さらに自治体や大学との協定を通じ、健康増進や防災、孤立防止など社会課題の解決にも積極的に取り組む。創業100年を機に「恩返しの100年」を掲げ、地域と共に歩み続けている。

  • 社長の鞄持ちをしてみたいと思ったきっかけを教えてください

    塚田:就活の話をしていたときに友人から教えてもらったのがきっかけです。そんな仕組みがあるんだ!と驚いて、「面白そう!」と思いました。ちょうど大学のインターン制度を通じて単位認定が受けられることも知って、参加を決めました。

    岩渕社長:この取り組みに共感したのは、運営している津田社長(株式会社カバン持ち代表)の志と情熱に触れたからです。一見すると学生と企業のマッチングに見えるかもしれないけれど、実際は「社長の持つ熱やエネルギーを学生に伝え、日本の未来を変えていく」というビジョンが根幹にある。その思いに惹かれて、うちでも受け入れを決めました。

    塚田:実は将来、起業したいと考えているんです。大学でもアントレプレナー系のゼミに所属して、経営について少しずつ学んできました。でも、机上の勉強だけでは限界があるなと感じていました。社長に密着して、意思決定や人との関わりを間近で見られるのは一番の学びになると思って、このプログラムに挑戦しました。
    普通のインターンは会社の業務を体験することが多いと思うんですけど、社長に密着して一緒に動けるのは本当に珍しい。学生にとってはワクワクする機会ですし、社長の日常を見られるのをとても楽しみにしていました。

    岩渕社長:私自身も、若い人たちが未来に希望を持って、自分の力を存分に発揮できる場をつくることを大切にしています。ご縁があって同じ時間を共有できたなら、そこで感じた熱や気づきが、後になって「あのとき社長と会ったから今の自分がある」と思えるような原点になってほしい。そういう人生のきっかけを少しでも渡せるなら、これ以上の喜びはありません。

  • 3日間のインターンはどのような内容でしたか?

    塚田:初日は会社に伺ったあと、まちづくり事業の打ち合わせに同席しました。その後は千葉県庁での会議を傍聴して、普段なら学生が入れないような場の空気を体験できてすごく緊張しました。午後はITベンチャーとの新規事業の打ち合わせ、夜は高専ロボコン(アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト)に出場した学生や20代のベンチャーの方々と交流する機会もあって、同世代の熱量を肌で感じました。刺激的な一日でした。

    岩渕社長:初日は既存の業務ではなく、新しい事業やこれから仕掛けていく取り組みに関わってもらいました。私自身もアイデアを次々と出すタイプなので、そのプロセスを間近で見てもらえたと思います。夜の交流会は年代を超えてお互いの強みを交換できる場。若い人のスピード感や感性に触れると、こちらも学びが多いんですよ。

    塚田:2日目は小学校に伺って、ROCK IN JAPAN FESTIVAL(ロック・イン・ジャパン・フェスティバル)と授業をつなげる取り組みについて聞きました。薬品会社と音楽フェス、小学校がどうつながるんだろう? って驚いたんですけど、地域に開かれた活動としてすごく面白いと思いました。午後は腸内細菌のベンチャー企業の話もあって、本業に近い医薬のテーマにも触れられて、学びが広がりました。

    岩渕社長:既存事業と新規事業の両方を見てもらえたのが2日目でしたね。特に腸内細菌のテーマは、これからの医薬品開発にもつながる大事な分野です。こうした幅広い取り組みも、決してバラバラではなく、全部が社会課題解決につながっている。そのことを感じてもらえていたらいいなと思っていました。

    塚田:3日目は製薬メーカーとの打ち合わせに同席して、取引先との関わり方を知ることができました。社長がどう相手と向き合い、言葉を交わしているのかを間近で見られたのは貴重な体験でした。夜には社員さんや取引先との交流会があって、仕事の延長ではなく、人としてお互いを知り合うような温かい雰囲気が印象に残りました。薬品会社というイメージからは想像できない、幅広い人のつながりや事業の広がりを実感した日になりました。

    岩渕社長:私は、社員も、お客様も、地域も「家族」だと思っています。だから仕事だけじゃなく、レクリエーションも一緒にするし、いろんな顔を知り合うことが大事。3日間でその一端を体感してもらえていたら、嬉しいですね。

  • 社長の鞄持ちを通じてどんな学びがありましたか?

    塚田:最初は薬の会社という印象だったのですが、実際にはまちづくりやベンチャー、フェスや教育まで関わっていることに驚きました。ただ分野が広いだけじゃなくて、「人が活躍できる社会をつくる」という大きな目的に結びついているんだと気づけたのが一番の学びでした。テーマがあるからこそ、多様な事業を展開できるんだと実感しました。

    岩渕社長:この3日間、どうしたら楽しんでもらえるかを常に考えていました。最初から「起業したい」と言える好奇心も素晴らしいし、山梨から通って、ハードな予定でも前向きに取り組むモチベーションも本当に立派だと思います。そういう姿勢に、私自身も刺激を受けました。こういう学生が増えれば、日本の未来は必ず明るくなると感じています。

    塚田:密度の濃い時間で、正直とても疲れました(笑)。でもその分たくさんの人に出会えて、社長のお話を聞くだけじゃなく、実際に行動をご一緒できたのは本当に貴重な経験でした。自分の将来を考えるうえで、大きな原点になったと思います。3日間、本当にありがとうございました。

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