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株式会社ラグロフ設計工房
代表取締役

金重 稔

ドラマの影響で建築家に憧れ、当時「建築」と「建設」の違いがわからないまま、建設工学科に進学しました。あれ?と思ったのは、2年が経ったころ。ただ、そのとき、雲仙普賢岳担当の先生から「火砕流を見に行くか」と言われ現場に行きました。灰が降り注ぎ、空が曇る。落ち着いた後、目の前に広がっているのは、火山灰で白銀の世界。自然に圧倒されると同時に、無人のヘリでの撮影現場に立ち会い、衝撃を受けました。

卒業後は、土木系コンサルティング会社に勤務したのち、1999年に個人で開業。その後、外部ブレーンとして前職の業務を受け、2009年災土木専門の設計会社としてラグロフ設計工房を創業しました。

ドラマの影響で建築家に憧れ、当時「建築」と「建設」の違いがわからないまま、建設工学科に進学しました。あれ?と思ったのは、2年が経ったころ。ただ、そのとき、雲仙普賢岳担当の先生から「火砕流を見に行くか」と言われ現場に行きました。灰が降り注ぎ、空が曇る。落ち着いた後、目の前に広がっているのは、火山灰で白銀の世界。自然に圧倒されると同時に、無人のヘリでの撮影現場に立ち会い、衝撃を受けました。

卒業後は、土木系コンサルティング会社に勤務したのち、1999年に個人で開業。その後、外部ブレーンとして前職の業務を受け、2009年災土木専門の設計会社としてラグロフ設計工房を創業しました。

  • 事業内容

    災害対策設計を3D技術で進化させる。

    株式会社ラグロフ設計工房は、災害対策のための、砂防ダムや河川の護岸、のり面補強といった土木インフラ工事の設計を専門に手がけている会社です。ドローンなどを用いた3次元計測や設計、モデリング作成など、空間情報事業も展開しています。台風や洪水による大災害が、近年は毎年のように起こっており、需要も高まっています。

    現在のところ、防災を含む土木設計はほぼすべて2次元(平面)の図面上で行われています。そこで、弊社の空間情報事業部ではドローンや3Dスキャナーなどを駆使してこれを3次元(立体)化し、より多くの情報をわかりやすく伝えられるものにしようとしています。

    コンサルティング会社や施工業者が使うだけでなく、住民への工事説明に活用すれば、図面に慣れない一般の人もスムーズに理解できるようになる。これはかなり大きなメリットだと思いますね。施工するための図面作成や自然の地形特性をみて、減災対策が中心のヘルメットをほとんどかぶる機会がない建設コンサルタントという分野です。建設業の3K(「きつい」「汚い」「危険」)が常識な業界をITと技術により、技術を楽しみ、社会貢献と誇り高き業界へと挑戦しています。

  • 社長の想い

    ITと最新技術で人材育成と効率化を進める。

    弊社はシステム開発だけでなく、人材育成にも力を入れています。最後は、人の手という部分もある仕事ですからね。もともと、10年で1人前といわれている業界ですが、3次元やITツールを使い、5年で1人前に育てることを目標としています。例えばドローンやVR、ARの活用もそのひとつ。なんだかちょっと楽しそうですよね。そういったツールを活用して、最終的に人の命を守れたらいいかなと。

    もうひとつは、効率化です。みんなに言っているのですが、社員に高い安いはありません。平等の作業をしようと思ったら、効率化しかないなと。もちろん個人の都合でパートや派遣の働き方が希望であれば仕方がありませんが、希望者は全員社員として雇いたい。その後、時代が「同一賃金同一労働」と言い出しましたが、その前からずっと取り組みを続けてきました。

    我々には工事をすることはできません。あくまで図面を描くだけです。しかし、今、いろいろな分野で自動化が進められていますよね。5G、6Gが実用化されることで、リモートで、我々でも工事ができる時代がきっとくると考えています。

    ラジコン感覚でできるなら、性別問わず「自分にもできるんじゃないか」と思う人も増えるはず。同時に作業時の危険を減らし、技術の力でつくれる業界に変えていきたいですね。

  • 社長の求める人物像

    情熱を持って自分を変えたい人と共に成長したい。

    今は情報が多すぎますよね。出る杭は打たれるから、と周りの情報と自分の立ち位置を横目に見つつやり過ごす風潮もある気がします。なので、何に対してでも構いません。「自分のここを変えたい」「こんなことがしたい」など、突き動かされるような情熱を持っている人と会いたいです。理系に限定しているわけでもなく、ゲームが好きといった感覚も大歓迎です。

    目の前にあるカッコいい建物、例えば国立競技場のような建物自体は建築の方。建物の下の部分、水が溢れないようにするだったり地盤を強化するだったり、そういった分野が我々の仕事です。でも、基礎を身につけつつ面白おかしくやっていけたら、とても人間らしいんじゃないかなって。今の若い人は、地域貢献やボランティアに興味をもつことが多いかもしれませんが、その前段階、国や人命を守るハード面にも面白みを持ってもらえたらいいなと思っています。
    「社長=すごい人」と思っている人もいるかもしれませんが、今は1円で登記すれば誰でも社長になれます。弊社は5年で1人前に育てますから、その後の独立も大歓迎。今、「自分には無理だ」と思っている人も、個々に合った形でマインドストップを外していきます。その上で、仲間として一緒にやっていくのがとても楽しみです。

  • 社長から学生へのアドバイス

    自分ごととして考え、勇気を持って行動することが大切。

    今、面接に備えて、事柄を理解するために、ニュースを見たり新聞を読んだりしていると思います。でも、まずは、自分ごととして考える目線を持つ練習をしても良いんじゃないかと。例えば流行りのウイルスを広げないために、自分ができることはなんだろうとか。そして、自分の言葉で語れるようになってほしいですね。

    企業が求めているのは一般的な知識ではなく、日頃のアンテナの張り方。かつ、一歩を踏み出すこと。20代では特に勇気がいることだと思いますが、自信を持って踏み出してほしいです。

    私も10年前から、今の事業について話していましたが、当時はおかしい人に思われました(笑)。でも蓄積してきた人間関係で、具体的な行動に移すことができています。そして今の私が目指しているのは、学者をはじめとした物事を突き詰めたい研究者が発表した基礎的な技術を実装して事業化していくことです。

    一生懸命考えたことは、やってみたほうがいい。やらずに考えて終わるよりは、失敗した後に改めればいいだけのこと。大体、僕はいつも大丈夫しか言ってませんから(笑)。 事業内容や仕事に対する興味は、後からついてくるものだと思います。

    取材日:2020年04月

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